ヨーロッパ史の中世における戦乱が終息した理由の一つとして、民族国家の台頭があげられる。日本でもよく指摘される論であるが、文化や価値観を共有する共同体としての国家が成立することは、領内の安定に繫がるとされる。
例えば、アフリカ諸国の国境は、旧植民地宗主国の都合で設定された為、国と民族の統合性を欠き、これがアフリカ諸国の政情不安定の一因である事をよく指摘される。特に、近代に出現した民主主義は一面的には多数決制である為、国内において多数派を形成し得ない少数民族にとって不利な制度であり、これが少数民族の独立運動、ひいては内戦の原因となっている事も指摘される。
また、アフリカ人の奴隷を多量に輸入したアメリカや戦後に多くの移民を安価な労働者として受け入れたヨーロッパ諸国では、これらの少数民族の住居地区の多くがスラム化している。これらのスラムは、高い失業率と犯罪率による治安の悪化、インフラ維持による財政負担、また場合によっては大規模な暴動の発生源となる場合がある他、近年のコソヴォやグルジアのように、これらの少数民族が独立運動を起こすことによって国家主権が脅かされる事例も存在する。
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しかしながら、どの国においても少数民族や外国人がたとえ少数ながらも存在しており、国政に多数派の価値観や文化や利権が組み込まれると結果として少数派には不公平な状態、あるいは少数派民族の人権が著しく損なわれる事態が発生することが問題点として指摘されている。
その最も極端な例がドイツに出現したドイツ第三帝国で、ナチスが独断で決定したドイツ民族の定義に見合わないドイツのユダヤ人、ジプシー、同性愛者、障害者が多量に虐殺されただけでなく、東欧への侵攻の際に、膨大な数の東欧の住民が虐殺されている。またこれほど極端でなくとも、民族主義に基づき、少数民族の人権を軽視、あるいは弾圧する国家が存在する。
日本のように、歴史や地理上の条件から自然に単一民族国家が形成された国でも、単一民族国家という言い方が少数民族の軽視につながるとして、単一民族国家という言葉・概念が批判的にとられることもある。日本での「単一民族国家思想」への代表的な批判者としては、小熊英二が挙げられる。
現在では近代文明の発展に伴う移民の増加により、あらゆる国で多民族化が進んでいる。これらの少数民族の存在が国政の安定を脅かすのではないかという危惧は、多くの国で議論されている。
ヨーロッパでは他の人種や民族を平等に扱うことを、人権や自由・平等主義の観点から奨励しているが、イスラム教は自由主義や人権主義と相容れないものではないかとの危惧が存在する。右翼や保守の論客はヨーロッパが「ユーラビア」(ヨーロッパとアラビアの合成語)に変質すると警鐘を発するものが多い[要出典]。
このような課題の対策として、文化的同化政策を実施している国もあれば、人種や民族や文化にとらわれない価値観によって国の基礎を固めようとする国も存在する